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結婚式 お呼ばれの着物の選び方

「結婚式に招待されたけど、何の着物を着たら良い?」

「ハタチの時に誂えた振袖を着たいけど、振袖って何歳まで着られるの?」

そんなお問い合わせをお客様からよく頂きます。

和装のマナーって面倒!そんなお声も聞きますが、いえいえそんな難しくはないんです。

今回の記事では、結婚式にぴったりの着物と避けたい着物、振袖は何歳まで着ていい? などなど、お呼ばれで胸を張って着られる着物の選び方をお話しします。

結婚式にふさわしい着物

結婚式にご参列するにあたり、ふさわしい着物お着物をご紹介します。

選び方としては、

●新郎新婦との間柄(母/姉妹/親戚/友人・同僚)

●自分が未婚か、既婚か

●自分の年代

●結婚式のスタイル(挙式・披露宴/結婚パーティ・カジュアルウェディング)

を踏まえて決めます。

新郎・新婦のお母様

新郎・新婦のお母様のお着物といえば、「 黒留袖 」です。

黒色の着物に裾の方に豪華な柄付け(前から後ろまでつながった「絵羽柄」)、五つ紋が入った既婚女性の第一礼装。

一生の間で黒留袖を着る機会にまず挙げられます。

黒留袖には、礼装用の袋帯、末広(金銀の扇子)、白金銀の帯締め・帯揚げ・草履やバッグを合わせます。格調高くて上品な装いです。

少し前までは「自分の子の結婚式といえば黒留袖一択!」でしたが、近頃はカジュアルスタイルのウェディングパーティーも増え、「黒留袖はちょっと重たい印象かも…?」と迷われることもあるでしょう。

そんなときは後述する「 色留袖 」や「 訪問着 (合わせる小物は白金銀・末広も挿す)」で少し軽やかにすることも、近頃ではアリ◎とされています。

ただし、新郎のお母さま・新婦のお母さまで着物の格の差が出ることは避けたいものです。

一般論としてお母さまは黒留袖、それ以外で装うなら両家でよく相談 と理解いただけたらと思います。

>>黒留袖に合わせるアイテムをキステで探す

新郎・新婦の姉妹、親戚

ご結婚される方の近しいご親族で、未婚既婚問わずお召しいただけるのが「 色留袖 」です。

三つ紋が入った色留袖が多く、訪問着より格が高くなりますので、幼いころからの思い出がたくさんある新郎・新婦の結婚式というお慶びの席にぴったりなお着物。

色留袖には、礼装用の袋帯、末広(金銀の扇子)、白金銀の帯締め・帯揚げ・草履やバッグを合わせます。

>>色留袖に合わせるアイテムを探す

同じく、既婚未婚既婚問わずお召しいただけるきものに「 訪問着 」があります。

「色留袖と訪問着って何が違うの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。簡単な見分け方としては、色留袖は上半身と袖に柄はなく家紋だけが入っているのに対し、訪問着は上半身や袖にも柄があるといった違いがあります。

訪問着には礼装用の袋帯、金銀が使われた帯締め、淡い色の帯揚げ、重ね衿、白金銀を基調とした草履とバッグを合わせます。 華やかな装いになりますね。

>>訪問着に合わせるアイテムを探す

きものの格としては 色留袖 > 訪問着 となります。新郎新婦と遠いご親戚の場合は、自分より近しい親族より着物の格が上にならないよう心掛けると尚よいでしょう。

ご結婚される方の近しいご親族で、未婚の方であれば「 振袖 」をお召しになられるのも素敵です!

特に10代~20代のお嬢様には、長い袖と華やかな柄付けの振袖でお席に花を添えていただきたいものです。

「自分の年代で振袖は大丈夫…?」と不安になられる方もいらっしゃるかもしれません。振袖には年齢の制限はなく、”未婚女性”であればどなたでもご着用いただけます。若々しくフレッシュに、華やかに装いたい方には振袖がぴったりですし、落ち着いたレディーな装いでのぞまれたいのであれば色留袖/訪問着で上品にきめたら良いでしょう。

成人式のときのままのコーディネートでももちろん華やかで素敵ですが、ちょっと大人なコーディネートにブラッシュアップさせる方も多いですよ♪

>>キステで振袖のアイテムを探す

出席する結婚式がカジュアルウェディングであれば、柄付けがささやかな訪問着や付け下げ、色無地で少し軽やかにしても良いでしょう。帯は袋帯を選べばきちんと感も保てます。

ご友人・同僚のご結婚式

新郎・新婦のご友人や同僚でも、未婚の場合 特に20代の方は「 振袖 」がおすすめです!

ご友人や同僚は、披露宴のお席も高砂に近い前方になることが多いでしょう。そこに振袖を着た方がいらっしゃると目にも華やかなお式になります。「友達の結婚式に振袖を着て行ったら、なぜか友達のママがやたらと喜んでくれた…!」という経験がある方が多いのもこんな理由です。

既婚の方や、未婚でもレディーに装いたい方は「 訪問着 」をお召しいただけます。

訪問着には礼装用の袋帯、金銀が使われた帯締め、淡い色の帯揚げ、重ね衿、白金銀を基調とした草履とバッグを合わせます。 華やかな装いになりますね。

>>訪問着に合わせるアイテムを探す

出席する結婚式がカジュアルウェディングであれば、柄付けがささやかな訪問着や付け下げ、色無地で少し軽やかにしても良いでしょう。帯は袋帯か、色無地の場合はフォーマル感のある名古屋帯を選べばきちんと感も保てます。

結婚式にNGな着物って…!?

立場に合わせて着物を選べば良いとはいえ、やはり色柄でも「それは結婚式に向いていない」というものはあります。最低限のマナーは知っておきましょう。

カジュアルに分類される着物や帯を選ばない

着物の格などがよく分からないという方は特に気をつけましょう。

先程ご紹介した着物はいずれもフォーマルな席で問題なく装えるものでしたが、小紋や紬といった着物はカジュアルな着物に分類されるので、どんなに高価であっても選ばないようにしましょう。洋服でいうところのデニムで結婚式に参列しているようなイメージです(どんなに高価なデニムも結婚式には向かないのと同じ)。

例えば、この着物は前から後ろまで柄が繋がるような”絵羽柄”なので「訪問着」に分類されますが、生地が紬ですのでカジュアルな着物になります。「訪問着だけど、結婚式には向かないもの」です。

一般的に、格が高くフォーマルな席に相応しいとされるのは、染の着物に織りの帯になります。織りの着物に染の帯はカジュアルな装いになるので気を付けて下さい。

ラメやスパンコールが入ったギラギラの着物は避ける

ラメやスパンコールが入っている濃い地色の着物は一見華やかに見えるので、結婚式にも向いているように思われるかもしれません。

しかし、着物の世界ではどちらかというとクラブなどの露出の高いドレスに匹敵する、夜のイメージが強い着物になってしまうため、結婚式には不向きです。

二次会などのパーティーなどでは場合によっては重宝するかもしれませんが、披露宴などの正式な場では浮いてしまうので、選ばないようにしましょう。

個性的な色柄のものは避ける

同じ振袖や訪問着であっても、あまりに個性的で大胆な色柄ものは避けた方が無難です。

結婚式ではやはり主役の新郎新婦が目立ってこそなので、個性的な着物で悪目立ちしてしまうのは避けた方が良いと言えるでしょう。

個性的な振袖のイメージ(AI生成)

個性的な振袖は自分が主役の「成人式」に着ましょう。

ドレスで避けるべき「白」は着物でも避けるべき?

「花嫁の白いウエディングドレスと被らないように、白いワンピースでの出席は避けるべき」といわれますが、白い着物はどうなのでしょうか。

「白地に華やかな柄」は◎、「一見真っ白に見えるような、白に近い淡い色の色無地やささやかな柄」はNGと思っておきましょう。

振袖
白地でも、一見真っ白に見えない華やかな着物 ◎
白に近い色無地 ▲

黒留袖に見間違うような黒い着物は避ける

黒色の着物で、上半身に柄が少ないような着物は、お母さまが着る「黒留袖」に見間違われるかもしれません。他の色を選べるのであれば黒以外の着物にした方が良いでしょう。

覚えておきたい!結婚式にぴったりなおめでたい文様

ここからは、着物や帯、小物に入っていると喜ばれる 結婚式にぴったりなおめでたい文様をご紹介します。

鴛鴦(おしどり):仲のよい夫婦のことを、おしどり夫婦といいます。夫婦の変わらぬ愛を象徴する鳥です。

貝桶・貝合わせ:貝合わせは上下離れた貝柄をぴたりとひとつに合わせる遊び。ぴたりと重なるのは一対だけであることから夫婦円満のイメージが強い文様です。

熨斗・束ね熨斗:御祝で使う熨斗を束ねたもので、「多くの祝福を受ける」という意味があります。

着物にはもともとたくさんの文様やモチーフが使われていて、その多くはこういった縁起の良い意味のあるものです。意味を知っておくとまた一層胸を張って着物を着られますし、洋装ではなかなかできないお祝いの気持ちの表し方ができて素敵ですね。

結婚式にお呼ばれしたら

結婚式に着用する着物を色々とご紹介してきましたが、いかがでしたか。

洋装で参加する人が増えた昨今ですが、着物を着た人が居る結婚式はそれだけで凛とした華やかさがありますし、準備が大変な分新郎新婦やご親族にも喜んでいただけることが多いんです。

きもので結婚式に参加するメリットはほかにもたくさんあります!ぜひ胸を張って、大切な人の結婚式に臨まれてくださいね♪

素敵なご結婚式になりますように!